ワークショップ全国研修会開催レポート

エネルギー環境教育ワークショップ研究会(全国)

2017年度 エネルギー環境教育ワークショップ 「全国研修会」

開催日時 2018年3月4日 (日) 11:40-15:40
会場 日本科学未来館7F
東京都江東区青海2-3-6 日本科学未来館
内容 11:40~12:40 実践報告
12:40~13:30 昼食
13:30~14:30 実践報告
14:40~15:40 講評とまとめ

全国研修会の様子

 2018年3月4日(日)、東京都江東区の日本科学未来館に、全国各地から小学校・中学校・高等学校の先生方や教育関係者の方々にお集まりいただき、2017年度エネルギー環境教育ワークショップ「全国研修会」を開催いたしました。

 南は沖縄から北は北海道まで、全国各地の先生方から12件の授業実践の報告がありました。小中高それぞれの段階での、また理科、社会科、家庭科、総合的な学習の時間における多岐にわたる授業実践が発表されました。

 広島大学エネルギー環境教育研究会の2名の先生方による発表では小学校5年生の家庭科と社会科の学習を関連させた授業の事例が紹介されました。4年生では「ゴミは再利用するとコンクリートなどの製品に再利用、作り換えられるが、残った灰はゴミとして埋められる」と学び、5年生になると家庭科では身の回りの整理整頓を通して自分事として生活のゴミの処理を考えます。5年生の社会科では国や地域の取り組みをもとに、産業のゴミの処理について考えます。こうして段階的に考えることで、発電によって出るゴミを情緒的な面だけでなく、論理的にどのように処分するかを考えることができるようになりました。教科を横断した授業のあり方をご紹介いただきました。

 札幌市の中学校からは、中学3年生に対する理科の授業が紹介されました。「根拠に基づいて未来を創造しようとする子どもの育成」と題した、2030年の電源構成を考える実践です。北海道は家庭での消費電力が一番多い都道府県であることから始まり、各発電方法の特徴や、日本のエネルギー自給率を把握。また、エネルギー資源の使い方について考えるための判断材料として放射線、さらには高レベル放射性廃棄物の処分問題についての学習を位置付けて学び、それぞれの発電方法のメリット・デメリットを考えます。
 さらに、この授業を参考に九州地方の先生が同様に「九州電力の電源構成案を考えよう」という実践をされたことが紹介されました。全国各地でも同じように展開できるのではないか、という示唆がありました。

 また、政府が発表した「科学的特性マップ」を中学1年生の生徒に提示した、沖縄県の先生からの発表もありました。火力発電や原子力発電の原理を教えた後に「科学的特性マップ」を見せて、何の地図なのかを想像させた後にNUMOが提供している映像教材を見ると、高レベル放射性廃棄物の処分に関して、とても関心が高まったという実例をご紹介いただきました。

 12の実践発表が行われた後、全体の総括として発表会場のコーディネーターを務められた京都教育大学の山下宏文氏、琉球大学教育学部の濱田栄作氏、仙台市立南小泉小学校の永井一也氏、九州地区エネルギー環境教育実践研究会の山下信久氏から、講評および次期学習指導要領と教科を横断した学習の進め方やエネルギー環境教育が「主体的、対話的で深い学び」を進める題材としての適性があることについて、お話をいただきました。

 最後に、NUMO理事長の近藤駿介より、全国の先生方の熱意あふれる授業実践の取り組みと、それを実現するまでのご苦労やご努力、そして会場からの質疑応答で深い議論がなされたことに感謝の意を表するとともに、今後も学校現場の声を大事にしながら教育への取り組みに尽力していくことを約束し、閉会の挨拶といたしました。

実践報告の様子


講評


閉会の挨拶